京町家あれこれ
京町家についての豆知識をはじめ、京都のこと、ひより近隣の名所などをご紹介していきます
《COLUMN2》京町家の特徴 ~ 種類編
京町家には、建てられた時代・構造・目的などによって様々な違いが見られます。
厨子二階(つしにかい)
明治後期まで一般的に建築された様式。
2階の天井が低く、虫籠窓があるのが一般的です。中二階とも呼ばれます。
総二階(そうにかい)
明治後期から昭和初期に流行した様式。
2階の天井が1階並みにあり、木枠にガラス窓が一般的です。本二階とも呼ばれます
平屋(ひらや)
1階建てで、表に店舗をもたない。中世の町家はほとんどが平屋で、今日では「平家」と表記することも多くあります。
三階建(さんかいだて)
3階建ての町家。
仕舞屋(しもたや)
明治後期頃から増え始めた、住居専用の町家。
店を「仕舞った」=「商いをやめた店」という意味からこの呼び名となりました。
大塀造(だいべいづくり)はこの一種で、直接には建物が道に面しておらず、表通りに塀をめぐらして玄関先に庭、その奥に家屋を配した屋敷をいいます。
塀付き、高塀造(たかべいづくり)ともいいます。
看板建築(かんばんけんちく)
昭和中期の高度経済成長期に改修が施された町家のうち、表側を近代的に改装したもの。
外観は京町家とは大きく異なるものの、戻すことは比較的容易となっています。
「京町家 ひより」は、この看板建築に属します。
2010年の京都市の調査では、総二階が全体の過半数、看板建築が2割弱となっています。
三階建はほとんど現存していないようです。